| 第48回 池田先生 「第10回本部幹部会」でのスピーチ㊦ 25年12月2日 |
| 21世紀開幕の年である2001年は、創価学会にとっても、重要な前進の節目と位置付けてきた“第二の「七つの鐘」”のスタートの年であった。 この新たな「七つの鐘」の構想を巡って、池田先生は20世紀最後の本部幹部会(2000年12月)で次のように語った。 「これまで創価学会は、『七つの鐘』を七年ごとに打ち鳴らしながら前進してきた」 「第一の『七つの鐘』は、学会創立の昭和五年(一九三〇年)から、昭和五十四年(七九年)までの五十年間であった。そして創立七十周年の佳節を飾り、明年の二〇〇一年から二〇五〇年へ、いよいよ第二の『七つの鐘』がスタートする」 「まず、第二の『七つの鐘』を打ち鳴らす、二十一世紀の前半の五十年では、アジアをはじめ世界の平和の基盤をつくってまいりたい」 「続く第三の『七つの鐘』を鳴らす二十一世紀の後半では、『生命の尊厳』の哲学を時代精神にし、世界精神へと定着させたい」と。 そして、22世紀と23世紀の未来についても言葉を続けた。 「第四の『七つの鐘』に当たる二十二世紀の前半には、世界の『恒久の平和』の崩れざる基盤をつくりたい。その基盤の上に、第五の『七つの鐘』が高鳴る二十二世紀の後半には、絢爛たる人間文化の花が開いていくであろう。 それが実現すれば、第六の『七つの鐘』、第七の『七つの鐘』と進みゆく。日蓮大聖人の立宗千年(二二五三年)を迎える二十三世紀の半ばごろから、新たな展開が始まるであろう」と。 ![]() 2000年12月、大阪・豊中市の関西戸田記念講堂で行われた本部幹部会。池田先生は、「世界は今、新しい世紀、新しい千年の夜明けを告げゆく、高らかな『平和の暁鐘』を待ち望んでいる」「尊極なる生命に皆を目覚めさせていく、鮮烈な『哲学の鐘』が必要なのである」と強調した上で、23世紀に向けての未来展望を語った そうした構想のモチーフとなるような未来展望が最初に語られたのは、1972年11月の本部総会だった。池田先生はその時、こう付言していた。 「(展望に関する話は)こうなるとの予言でもなければ、こうしなければならないという絶対の路線でもありません」「私自身、現在、平和の社会を熱願してやまぬ信仰人の一人であり、その真心からの叫びであるということを知っていただきたいだけなのであります」と。 これまでも世界のさまざまな人々や団体が、未来に関する予測を発表してきた。こうした多くの予測と比べて、池田先生が示した21世紀から23世紀までの300年の構想には、二つの特質があると思えてならない。 一つ目は、その実現の道を開くために池田先生が徹底して行動を重ねてきたことである。 世界の識者と行ってきた対話は1600回以上にのぼり、歴史家のトインビー博士やゴルバチョフ元ソ連大統領などの識者との対談集も80点に及ぶなど、人類の希望の未来を開くための方途を探り続けてきた。 また1983年から2022年まで、1月26日の「SGIの日」に寄せて、平和提言を40回にわたって発表してきた。 そこで呼びかけられてきた提案は、世界NGOサミットの開催(1993年に提唱、2000年にミレニアム・フォーラムが国連本部で開催)、武器取引の規制強化(1999年に提唱、2014年に武器貿易条約が発効)、核テロ防止条約の早期締結(2002年に提唱、2005年に採択)をはじめ、実現をみてきたものも少なくない。 また、2006年の国連提言で提唱した「国連事務局における『青年担当局』」や、2009年の核廃絶提言で訴えた「核廃絶のための有識者パネル」の設置も、国連ユース・オフィスが2023年に開設されたのに続き、国連の「核戦争の影響に関する独立科学パネル」が本年9月から活動を開始するなど、実を結んできたのである。 そして二つ目の特質は、構想の底流に“世界の平和と人類の幸福は、民衆の連帯によって断じて成し遂げる”との誓いが脈打っていることだ。 池田先生は先に言及した本部総会の10カ月前(1972年1月)に、「七つの鐘」にかける思いを述べた年頭所感で、次のような信念を表明していた。 「創価学会は、その創設以来、全民衆の幸福と平和とを、最大の念願としてまいりました。『未曾暫廃』の経文のごとく、私達の平和を願う叫びは、この地上の悲惨を絶滅するまでやむことはないでありましょう」 「末法救済の仏の子と自覚した私達は、いかなる事態に直面しようと、断じて挫折してはなりません」 その上で、ソクラテスをはじめとする偉人の名を列挙して、「かつて一人の智人の出現が、世界の歴史を変えるにいたった例は幾多ありましょう」と論じつつも、「しかし、今、私達の踏み出した行進は、五百万の智人による、広大な世界変革の大運動なのであります」との自負を述べていたのである。 この自負は、2001年からスタートした“第二の「七つの鐘」”以降の構想にも息づいているものにほかならない。 世界192カ国・地域のSGIの友は、民族や宗教などの差異を超えた“友情と信頼の輪”を社会で広げるとともに、地球的な課題の解決を前に進めるための“民衆レベルでの対話や意識啓発”に取り組んできた。 いよいよ明年から、2050年に向けた第二の「七つの鐘」の後半に入る。私たちは、池田先生が2001年10月に呼びかけた次の言葉を胸に刻んで、勇躍前進していきたい。 「人類の未来は、まだまだ危うい。混迷を打ち破る根本の道は、人間自身の変革しかない。この遠大なる展望に立ち、広宣流布という『永遠の平和の鐘』を、一つまた一つ、確実に、そして厳然と打ち鳴らしていきましょう!」 <語句解説> ミレニアム・フォーラム 2000年5月に、NGOや市民社会の代表らが集い、ニューヨークの国連本部で開催された会議。同年9月のミレニアム・サミットの討議に向けて世界の民衆の声を反映させるために、平和や貧困撲滅など6分野にわたって協議を行った。 核戦争の影響に関する独立科学パネル 本年7月に国連のグテーレス事務総長が21人のメンバーを任命し、9月に初会合を開催。核戦争が及ぼす影響などについて調査し、2027年の国連総会に最終報告書を提出することを目指す。 未曾暫廃 法華経如来寿量品の文。人々を救う仏としての行動を、釈尊がわずかの間もおろそかにすることがなかったことを指す。 ※次回(第49回)は1月5日に配信予定 池田先生 「第10回本部幹部会」でのスピーチ (2001年10月) かつて私たちは、二〇〇一年から始まる「第二の七つの鐘」を打ち鳴らす二十一世紀前半の五十年で、「アジアをはじめ世界の平和の基盤をつくっていこう」と約しあった。 そして、「第三の七つの鐘」に当たる二十一世紀の後半では、「『生命の尊厳』の哲学を時代精神にし、世界精神へと定着させたい」と語りあった。 人類の未来は、まだまだ危うい。混迷を打ち破る根本の道は、人間自身の変革しかない。この遠大なる展望に立ち、広宣流布という「永遠の平和の鐘」を、一つまた一つ、確実に、そして厳然と打ち鳴らしていきましょう! 世界の平和、そして、人類の共生は、二十一世紀に託された夢であり、希望である。その実現への最も確かな第一歩は、あらゆる差異を超えた「人間と人間の対話」である。(中略) 大聖人は、どこまでも「一対一の対話」を大切にされた。「立正安国論」自体が、主人と客の対話で成り立っている。平和の原点の書である。(中略) 武力ではない。力による政治でもない。「一対一の対話」によって、人間と人間が、本当の信頼を結んでいくことである。 国家や民族の差異を超え、一切の差別なく世界の人々が集いあう。きょうも大勢、海外の代表が来ておられるが、SGIは、その“理想の縮図”である。それを拡大していけばよいのである。 私たちは、「平和への対話」を世界中に広げている。文明間に広げている。 私自身、トインビー博士をはじめ世界の五大陸の知性と千五百回を超える対話を重ねてきた。文明を結ぶ、世界の識者との「対談集」も、現在、進めているものを含めると約四十冊になる。 「対話」で、生命尊厳の哲学を「二十一世紀の時代精神」へと高めているのが、創価学会の平和運動なのである。 皆さまの日々の語らいが、どれほど尊く、偉大であるか。最高の自負と誇りを持って、進んでいただきたい。 |