1999年(平成11年)
新世紀へ地域勝利の年
25年9月17日

沖縄平和記念墓地公園の「永遠平和の碑」の前で祈りをささげる(1999年2月12日)

2・12
沖縄平和記念墓地公園訪問
 1999年(平成11年)2月10日、池田先生は16度目となる沖縄指導へ。12日、開園を控えた沖縄平和記念墓地公園を訪れた。
 礼拝堂前に設置された「永遠平和の碑」の除幕式が行われた。みかげ石の碑には「永遠の平和象徴の天地」と刻まれていた。先生は歩み寄り、題目を三唱。皆で厳粛に平和への祈りをささげた。
 「もう二度と、沖縄に戦争はない。できない!」
 先生の力強い声には、平和への誓いがこもっていた。
 「一番、苦しんだ沖縄が、一番、幸せになる権利がある!」――先生が幾度も語ってきた言葉だ。沖縄の友は、平和の天地を築く使命に駆けてきた。「平和」の二字を冠する墓園の誕生は、大きな喜びと誇りであった。
 除幕式に続いて、地元・本部町の同志をはじめ、沖縄の代表が参加し、落成記念勤行会が行われた。先生の導師で、沖縄ゆかりの全同志と家族、全ての戦争犠牲者の冥福を祈念して勤行・唱題し、焼香を行った。先生は懇談的に語った。
 「沖縄は東洋広布の先駆です。皆さまが生きて生き抜いた分だけ、広宣流布は進むし、大聖人がほめたたえてくださるのです」
 運営役員には「誰も見ていないところで、墓園の整備を、本当にありがとう」と感謝を伝えた。
 先生の来園から20年の2019年(同31年)2月には、「永遠平和の碑」の「由来の碑」が除幕された。先生が寄せた碑文には、こう刻まれている。
 「平和ほど 尊きものはない
  平和ほど 幸福なものはない
  この人類の根本の一歩を
  我らは沖縄から踏み出しゆかなむ」


5・5
シドニー大学 リース博士と会談
 1999年(平成11年)5月5日の未来部総会の席上、シドニー大学「平和・紛争研究センター」所長のスチュアート・リース博士から、「平和貢献顕彰状」が池田先生に授与された。平和学者として人道支援や社会福祉活動に従事してきた博士は、「『世界市民精神』と『ニュー・ヒューマニズム』のための活動に敬意を表します」と先生をたたえた。
 リース博士は、オーストラリアのSGIメンバーと交流を重ねた実感をこう語っている。「メンバーが、集い、団結して、創造的な活動を体験すること、それ自体が、戦争や武器の使用による破壊の対極にある」
 2009年(同21年)には、シドニー平和財団が「金メダル」を先生に授与。博士が授賞の辞に立ち、人間主義の哲学を広げる闘争をたたえた。
 先生はスピーチで、博士の父親が第2次世界大戦で日本軍の魚雷攻撃によって、両手の自由を奪われたことに言及。戦時中の日本の非道な行為や傲慢さを糾弾して、語った。
 「私は、傲慢な人間、ずる賢い人間、人の不幸を喜ぶ人間、健気な庶民を馬鹿にする人間とは、断固として戦ってきました。民衆を見下す権力悪とは、戦い抜いてきました。だからこそ、幾多の迫害を受けました。誹謗され、中傷されました」
 さらに言葉を継いだ。
 「しかし、そうした圧迫の中でも、学会をここまで発展させた。偉大な存在にしました。これからの時代を担うのは、青年の皆さんです。皆、世界的学者や指導者に育ちゆく尊き方々です。皆さんには、素晴らしい日本を築いていってもらいたい。かつての日本の過ちを繰り返させては、絶対にならない」


9月
創価大学本部棟初訪問
 創価大学の創立30周年記念事業として建設された「本部棟」。1999年(平成11年)7月2日、落成式が行われた。この日、創立者の池田先生は「本部棟 仰ぎて学ばむ 創大城」など、記念の句を詠み贈った。
 2カ月後の9月11日、先生は本部棟を初めて訪れ、各施設を視察した。関係者の苦労に感謝し、「本部棟を拠点に、創価大学から将来、社会のあらゆる分野で活躍する超一流の指導者を陸続と輩出したい。二十一世紀に偉大な貢献をする人材を送り出したい」と語った。
 14日、落成記念祝賀会が行われた。先生は「根ふかければ枝しげし源遠ければ流ながし」との言葉を紹介し、創価教育の父・牧口先生と、恩師・戸田先生の足跡を振り返った。
 牧口先生は「将来、私が研究している創価教育学の学校を必ず僕が、僕の代に設立できないときは、戸田君の代で作るのだ」「小学校から大学まで私の研究している創価教育学の学校ができるのだ」と語っていた。
 戸田先生は、「今に、学会も学校を作るよ。幼稚園から大学まで、一貫教育の学校を。日本一の学校にするよ!」と述べていた。
 池田先生は両先生の思いに触れ、「その一切を、私は、一歩また一歩、実現してまいりました」と語り、「新しき創価のルネサンスへ、この新しき舞台から、『二十一世紀のダ・ヴィンチ』が、いよいよ颯爽と羽ばたきゆくことを、私は深く信じてやみません」と期待を寄せた。
 2013年(同25年)、「中央教育棟」が完成。正面には、創立者の筆による「創価大学」の金文字が輝く。新しき大文化を建設し、人類の平和を守りゆく若き知性が、陸続と世界へ羽ばたいている。


◆年表◆
1999年
【1999年(平成11年) 新世紀へ地域勝利の年】
  
 〈1月25日〉
 アメリカの経済学者、マサチューセッツ工科大学のレスター・サロー教授と会談(東京)
  
 〈2月12日〉
 沖縄平和記念墓地公園で「永遠平和の碑」除幕式、落成記念勤行会
  
 〈4月4日〉
 中華全国青年連合会の一行と会談(東京)
  
 〈4月29日〉
 東京富士美術館で「特別ナポレオン展――英雄のロマンと人間学」を鑑賞
  
 〈5月5日〉
 オーストラリアのシドニー大学「平和・紛争研究センター」所長、スチュアート・リース教授と会談(東京)。後に対談集『平和の哲学と詩心を語る』を発刊
  
 〈5月16日〉
 韓国訪問(~19日)
国立済州大学から名誉文学博士号を受ける(17日)
  
 〈7月28日〉
 ベネズエラ共和国から「アンドレス・ベージョ勲章勲一等名誉綬褒章」を受章(東京)
  
 〈8月7日〉
 国連協会世界連盟の「名誉顧問」に就任(長野)
  
 〈9月14日〉
 創価大学本部棟の落成記念祝賀会
  
 〈12月2日〉
 韓国の李寿成元首相と会談(東京)
  
 〈12月16日〉
 中国の南京大学から名誉教授称号を受ける(創価大学)
  
 〈社会の動き〉
 12月、マカオがポルトガルから中国に返還。パナマ運河がアメリカからパナマに返還